今回は曲線の曲率の見方について

コマンドの使い方ではなく、コマンドを使って具体的に何を見て、
何をすればいいのかを簡単に解説していこうと思います。

コマンドは「_CurvatureGraph」を使います。

曲率ってどんなの?

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曲率の例を先に示しておきます。
うねうねした自由曲線の曲率を表示してみると、櫛のようなものが表示されます。
これが曲率を表しています。
簡単にいえば曲線の曲がり具合を大きなスケールで見ることができます。

櫛の大きさがイコール曲率の大きさなんですが、
小さければ小さいほど曲がってない。つまり直線に近いというのを表しています。

上の例で言えば、左側は上方向に出っ張っていて、
真ん中は少し下方向に凹んでいるというのがわかりますね。
そして右端は直線に近い状態であることがわかります。

直線の曲率

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直線の曲率は0です。

自由曲線を曲率表示した際、その曲率が小さければ小さいほど、
その曲線は直線に近いということがわかります。

円の曲率

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円の曲率は全周一定です。

自由曲線を曲率表示した際、その部分において曲率が一定に近ければ
円に近いということがわかります。
(直線もある意味では一定の曲率)

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追加で、ある程度一定に変化する曲率を持った曲線の例を見てみましょう。
一部分だけ、曲率が大体同じになっていますね。
この場合綺麗な円弧形状を描けていることがわかります。

曲率を見て曲線を修正する例

具体的な例として、ある連続した曲線の曲率を表示して
凹みを修正する例をあげてみます。

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この曲線、垂直方向に描かれた部分が直線っぽく見えなくもないですが、
曲率を表示してみないことにはここがどのような形状になっているかはわかりません。

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曲率を表示してみると、一部だけ左側に凹んでいることがわかります。

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制御点を移動させて凹みができないようにします。
この時、曲率をできるだけ小さくすることで直線により近づけることができます。

おわり

と、以上で曲率についての解説は終了です。
プロダクトデザインとかをする場合は、
曲面の途中で凹んでたりすると、光の反射がそこで止まって気持ち悪いことになるので
曲率を表示させてその線や面がどのような状態にあるかを確認するという作業は重要になります。

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